翌朝月曜日。
いつもより早く起きた私は、食事を用意して身支度を済ませ奏多と一緒に朝食をとった。

「うまいね」
あり合わせのお野菜と冷凍庫にあった油揚げで作ったお味噌汁を喜んで食べてくれる奏多。

ソーセージと卵焼きとほうれん草のおひたし。
珍しくもないおかずだけれど、2人で食べる朝食はとてもおいしかった。


「じゃあ行ってきます」
「はあ?」

私の声に、食後のコーヒーを飲みながら渋い顔をした奏多。
まあ、この反応は想定内。

「私は電車で行くから」
「なんでだよ。同じ所に行くのに、無駄だろ」
「早めに行って準備もしたいし」

奏多が来る前にしておきたい仕事だってある。
それに、奏多と一緒に行けば目立ってしょうがない。
きっと奏多は気に入らないだろうけれど、ここは譲らないぞと計画的に準備した。

「とにかく、行ってきまーす」
奏多がまだ身支度を終えていないのを承知の上で、私はマンション飛び出した。