お嬢の神隠し

莉乃side

夢を見た。遥斗と遊んでいる夢。楽しく遊んでいて、今から家に帰るところ。

遥斗……行くよぉー……







「んんんんんーー……」


なんか隣から気配を感じる。チラッと後ろを見ると……




え!秀羽?!なんでこんな所にいるの。


うわうわ、私にもたれかかってきた。


重たいよぉー。




「はぁー……」

なんかホントに気持ちよさそうに寝てるな、寝顔可愛い…。

よく見ると肌綺麗だし髪も綺麗。


やっぱり、秀羽って顔整ってるよね?
そりゃーモテるはずだよ。



秀羽の頬っぺをツンツンとしてみた。

わ、可愛いなぁー

これは起こすのがもったいないから、そっとしておこうかな。


私もまだ眠たいから寝よーっと。








また、夢を見た。
次は中学生の頃、普段から話す友達に無視をされた。

なんどもその子の名前を呼んで、やっと帰ってきた言葉は




「私らの事、見下してるんでしょ?あんたがお嬢様だからって。もぉ話しかけんな」




その日の夜は遥斗に会って、今日のことを全部話した。

そっと抱きしめてくれて、私は泣きじゃくった。