答えられないまま
碧くんの隣にいる
クーラーの風が当たるのに
まだ暑い
私の体温かな?
それとも隣にいる碧くん?
今まで碧くんの隣にいた私は
碧くんの幼なじみで
ハグもキスも手を繋ぐことも
当たり前だった
碧くんは
間接キスじゃなくて
本気でキスをしたいって
言ってくれた
碧くん
ホント?
「海、ごめん…
自分勝手なのは十分承知で言った
…
海に嫌われて
一緒にいれなくなるかもしれないって
こわかった
…
でも、今のがオレの正直な気持ちだから…
…
混乱させて、ごめんね
海」
答えられない私に
碧くんが言った
碧くんが
私の答えを待ってる
碧くんは
自分の気持ちを伝えてくれた
「碧くん
…
私、碧くんの幼なじみ、辞める
…
碧くんの彼女になる
…
碧くんが
ずっと好きだから…
…
碧くんも
ずっと好きでいてね…」
タオルを
外して碧くんの顔を見た
暗い部屋の中
碧くんはいつもみたいに
優しく笑った
「海のせいで
また暑くなった」
「私も…」
ーーー
優しく碧くんの唇が触れた
間接キスじゃないキス
「海、好きだよ」
ーーー
ーーーーー
いつもと違うキス
さっきのアイスの味がした
「碧くん
今のキス、いつもと違うよ」
「うん、嫌だった?」
「嫌じゃないけど
碧くん、カッコよかった」
「海、これ以上、熱くさせないで…」
ーーーーー
ーーー
ーーーーー
「碧くん…」
「ん…?」
「好きだよ」
「うん…海、ずっと一緒にいようね」
ーーーーー
碧くんと幼なじみじゃない関係が
始まった



