その文字をみていたら、不意に理生に会いたくなった。 理生のめがさめるきがしたのだ。 「お母さん、理生のところ、いってくるね。」 「え……?叶、本当に?」 「あの、いまから、行ってくるね。」 「送るわよ、物騒な事件多いし」 「ううん、理生と歩いた道を、ちゃんと歩きたいんだ。」 私が意見を言うのは珍しいからか、お母さんは微笑んで「気をつけてね」といった。