生活指導部長の座が大岩になってから、この学校の校則は一気に厳しくなった。

スカートの丈、髪型、ベルトの色、さらには爪の長さまで。

そして一度生徒達が嘆願書と署名を集めた紙を提出したことがあったのだが、大岩はそれに目を通さずにゴミ箱へ捨てた。

このことは他の教師からも遠回しに指摘されたが、大岩は聞く耳をもたなかった。



「こんばんは」



突然上から声が聞こえた。

大岩は目を見開いて音源のスピーカーを見上げた。