価値なき者には制裁を…~生徒達の逆襲~

あの日はちょっと散歩程度に外に出たので、下はジャージでフード付きの上着を着ていた。

肌に煙草がついた程度ならいいが、なにしろ目だ。

万一失明していれば莫大な慰謝料を請求されるだろう。

子どもの身より何より真っ先に自分のことを考えていた。

怖くなった麗子は周りを見渡し、目撃者がいないことを確認すると泣きじゃくる子どもを見捨てて逃げた。

次の日、朝刊の端っこにその記事が載っていた。

失明は免れたが、視力は0.1まで落ちてしまったらしい。