本館二階。

途中ですれ違った先生には軽く会釈した。

おそらくあの先生も帰ろうとして無理だったのだろう。

資料室のドアを開けた。

「もしもーし」

誰もいない。

名前通り周りには資料ばかり。

麗子は明るい茶髪をかきあげた。