校庭にずらりと人が並んでいる。

数人どころではない。

数十人…いや下手すれば百人はいる。

暗がりで見えにくいが、確かにいる。

黒の上下で揃え、覆面を被った人間が。

まるで強盗団がいるみたいで薄気味悪い。




「案外茶番じゃないのかもしれないですね」



幸太はそう漏らすと自分の机へ向かった。