え?は?何これ!!?



ベッドに女の子がいるなんて。しかも、くるまる毛布からは白い肩がはだけていて、なんか同性なのに色気が半端なくてドキドキしてしまう。



「わ、私回覧板を、その届けに来ただけで」

「……」


私の頭は完全にフリーズ状態。



「決して、覗こうなんて思った訳じゃなくて……」

「……」


全てが言い訳くさくて、寝起きであろうベッドに座り込むその子がぼんやりと私を見上げた。



「そのっ、えっと、ごめんなさい!!」

「……」


大きな瞳の涙袋にはマスカラの落ちたあとが残る。化粧をしたまま寝ちゃったんだろうけど。



慌てて部屋の扉を閉めて、走って隣の家を飛び出した。そして一応、表札を確認する。

"AOYAMA"、青山、家を間違ったわけではない。うちの隣の幼馴染みの家だ。



アイツの部屋のベッドにいたのはとびきり愛らしい女の子。

まさか、アイツに彼女ができるなんて。