周りの男子達には凄い注目されてるし、イブも何故か怖がっているように見える。

それにと納得がいかなくて、ムカついて、気分が悪い。



「聞きたいことがあるんだけど」

「うん、何?」

「あんた、私に言ってないことが……」


途中まで言いかけた口を閉じた。いくら嘘をついたからって、流石にここで暴露するのはマズい。

私にも良心はある。



「ちょっと来て」

「は?」


無理矢理、イブの腕を引っ張って教室を出れば、 通行人達がチラチラと視線を向ける。

そのまま、廊下の端まで連れてくものの、あまりにもコイツがビクビクとしてるから私が悪者みたいに見える。




イブの後ろは壁で、私が目の前に仁王立ちをしているものだから逃げ道は無い。



「イブは何で、萌花…ちゃんの……」


"イブは何萌花の格好をしてるの?"なんて台詞を最後まで言うのが躊躇されて。





ーー芽生ちゃんも可愛いよ



あの時の言葉が脳裏によみがえった。