向かうは情報科の校舎。

何組だか知らないけど、直接本人に聞くのが一番手っ取り早い。



「青山伊吹いますか!?」


一番手前の教室の扉をガラリと開ければ、一気に注目の的となる。

ザワつく室内を見回すと、イブの姿は見当たらない。


軽く舌打ちをして、すぐ隣の教室の扉を開けにいく。




「青山いぶーーー、いた!!」


窓際の席に座り他の男子と話し込んでいるイブの姿を見付けて、勢いあまって教室の中に入り込んだ。

イブは戸惑うように私に視線を向けた。



「え?どうした……??」

「イブ、あんた私に話すこと………」


椅子に座るイブが私を見上げるから、自然と上目遣いになって、大きな目がより強調される。



あれ?コイツってこんな可愛かったっけ?



「えーと。俺に、何か用……?」


眉を下げてビクビクと怯えるように肩を竦めてるのは、私のせいなのか。