彼女が少し考えるように俯いて、ぱっと顔を向けた。



「 芽生ちゃんは?付き合ってる人いないの?」

「うん、いないよ」

「そうなんだ!いるかと思ってた」

「萌花ちゃんみたいに可愛いかったら、彼氏なんてすぐ出来ちゃうんだろうな。羨ましい」

「芽生ちゃんも可愛いよ」

「……え?」

「凄く、可愛い」


萌花ちゃんの冷たい手が私の頬に触れて、すぐ目の前にお人形のような女の子が立つ。


通りすぎる人も振り返って彼女を見るくらい完璧な美少女。



「え、えと、萌花ちゃ……」

「なんで、こんな可愛いんだろう」


なんて、彼女は不思議そうに首を傾けて目をぱちぱちとさせる。その、大きな瞳に思わず吸い込まれそうになった。