「あの、萌花ちゃん。ありがとう。店長が今日1時間にしてくれた」

「え?あぁ、テストね!大変だもんねぇ」

「うん、私ほんと馬鹿でさー。テストある事忘れてて大変」

「あはは!頑張れー。今日はちゃんと持ち帰ってきた?」

「え?」

「あ……、イブくんから聞いてさ」

「何でも話す仲なんだね」

「……まぁ、ね」

「ごめんね、気悪くしたよね。でもリビングで私のねお母さんもいたから」

「え?あぁ、大丈夫だよ!全然、使って!何か忘れたときとか」

「何で?女の子と会ったりなんかしたら、紗央とかめちゃくちゃ怒るよ?」

「な、何でだろう……?」

「あ、紗央ってのは私のね学校の友達でねっ」


と力説しているところで、"リンリーン"とお客さんが入ってくる鈴がお店の中に響いた。