「ねぇ、芽生ちゃんはいつから入るの?」
「とりあえず、明日からまず研修で入ってって言われてて……」
「そっか、じゃぁ今からお店入っておいでよ!体験も大切だよ!」
萌花ちゃんに誘われて、お店の正面へと足を運ぶ。
来たときは裏からだったからよく見なかったけど、やっぱり正面もピンク色をしていた。扉はまるでチョコレートを意識したかのように、コーティングされいている。
Dream honey♡cafe&barとお店の看板の下には、"本日メイドの日!"と可愛く描かれていた。
なんで求人で見た時点で気が付かなかったのか。
「……」
これが時給1350円のお店。値段はいいんだけどなぁ。
扉の前で立ち止まっていると、後ろから男の人が歩いてくる。
「すみません、ちょっと」
長めの黒髪に眼鏡、リンゴの様な体型をしている男の人は大きめのリュックを背負っていた。
どうやら私が邪魔だったようで、避けて中へ入っていく。
「ああいう人も来るんだ……」
うわー…、ちょっと苦手かもしれない。



