「本当にさー、望ちゃんと萌花って仲良いよね」

「あー、そうかな。ほら、友達だから」


ふにゃり。へへっと萌花が伊吹みたいな笑顔を見せるから、なんだろう胸の奥がモヤモヤとする。



「この際はっきりしておこうと思うんだけどさ。萌花は望ちゃんと、どこまでいったの?」

「えっ、ネカフェとかカラオケなら行ったことあるけど?」


それがどうしたの?と言葉を続けてパチパチと瞬きをする。
コイツ、本気で言っているのだろうか。



「違くて、関係っていうか、そのキス以外はしてないよね……ってこと」

「ふふっ。うん、ないよー」


萌花がにっこりと口元を緩めて、美少女オーラのスマイルみせた。
イブはともかく、萌花の演技は凄い。きっと嘘だって、簡単につけちゃうと思う。
望ちゃんとイブの関係への嫉妬が隠せない中で、萌花の目をじっと見つめた。

あれ、ちょっと揺れた?




「萌花ーっ!」


次の瞬間、ホールから戻ってきた望ちゃんが後ろから萌花に抱きついた。