バイトの後はいつもイブの家で一緒に動画を観るのが日課になっていて、今日も一緒にコタツに入って過ごす。



「芽生ちゃん、どうした?なんか怒ってる?」

「別に!」


首を傾げるイブに対して大声をあげれば、コイツは黙ってパソコンに夢中になってしまう。
そうだ、こういう奴なんだ。

結局、静かな空間をぶち破ったのは私の方だった。



「ね、ねぇ。イブ、望ちゃんって萌花とイブのこと知ってるの?」

「え?あー、うん」

「何で?」

「最初は男だって隠すつもりなかったし



そういえば、店長もそんな事を言っていたな。



「望は最初からいるからさ」


なにそれ、知らなかった。
私が膨らんだ頬をもっとフグみたいに膨らませれば、イブが面白そうに口を開く。