「あのさ、芽生ちゃん。その、色々考えたんだけどさ」

「ん?」

「俺、芽生ちゃんも好きだよ」


目の前には眉を下げて真っ赤になるイブがいて、なにこれ夢なんじゃないかって思った。



「も、萌花のが好きなんでしょ?」

「萌花も可愛いけど、どっちも可愛いけど、芽生ちゃんも好き」

「な、なんなのそれ?」

「ごめん、女の格好なんかするきもい男に言われても困るだけだけど」

「いや、そんなこと」

「今は芽生ちゃんも可愛いと思ってるよ。恋愛としてちゃんと好、……好きだし」

「もって、な、何よ?」

「萌花も可愛いだろ?芽生ちゃんと並ぶと本当に凄いドキドキする」

「は?……ず、ずるい」

「どっちも可愛いけど、芽生ちゃんの方が温かい」

「そうかな」

「萌花は冷たくて抱き締められなし」




どうやら、私の知らない世界がまだありそうですーー。