「……え?」

「も、萌花さん。何でここにいるんですか?」


私もびっくりしたけど、目の前のこの人も目を丸くして相当驚いていたと思う。



「めっ、芽生ちゃん達が……っ、一緒にいるの見えて!も、萌花もって」


バイトの制服姿のままの萌花は前屈みになりながら、肩で大きく息をしているから、急いで走ってきてくれたのが分かった。



「ねぇ、私には見せてくれないの?」

「も、もちろん、いいですよ!萌花さんにも見て頂きたいものがあります!」


萌花、本物だよね?
すぐ横に来てくれて、萌花がぎゅっと私の手を握る。
顔も仕草も、話し方も全てが萌花で、良かった1人じゃない。なんて、安心して全身の力が抜けていった。



でも、萌花とこの人の会話から正体バレてないんじゃないかって違和感を覚えながらも、萌花に手を引かれて足を踏み出した。


それに、この人が本当にイブのクラスメートだとしても、萌花と知り合いなんだ。どういう関係なんだろう。