「……店長!?」

「久し振りねぇ。元気にしてた?」


体格のよい長身ので、淡いピンク色のトータルネックに明るいピンクのフリルのついたダウンを身に纏うその姿。
手には買い出しなのか、スーパーの袋をぶら下げていて、通りの中で異様に目立っていた。



「お、久し振り……です」


ついこの間のことなのに、とても懐かしく感じる。



「学校は?」

「あ、えっと……」

「そうねぇ、そういう気分のと気もあるわよね」


優しくてゆっくりな声のトーンで、私が言葉につまれば、助け船を出してくれる。
そんな変わらない店長にほっとして、安心で体の力が一気に緩んで、涙がぽろぽろと零れてしまった。




「あ、あれ?おかしいな……」


それと同時に一瞬でも恥ずかしいと思ってしまった自分が、とても嫌だった。