「お母さんが警察に相談しに行ったんだって……」

「えっ!マジで?どうだって?」

「でも、写真だけじゃ……なんともって」

「うん」

「ストーカーとは言い切れないし、見られてる感じだけじゃ証拠にならないって言われたって」

「そうかー……」


イブが大きな溜め息を吐いて、そのままコタツに頭をくっつける。



「け、警察は何か起きないと動いてくれないから……もし、また何かあったら証拠をちゃんと残しておかなきゃ、だって」

「何か起きてからじゃ遅いのにな」

「馬鹿っ、不吉な事言わないで!」


もう、テレビやニュースで不吉な情報が耳にはいってくるから、心が落ち着かない筈がないのに。


お母さんは納得してなかったけど、結局バイトはお休みという形をとっている。バス停まで家族の誰かが迎えに来たりしてくれて、1人にならない様に帰ってくるようにしているのだけど。