ピーターは狂ったように笑い、逃げる人を次々と撃っていく。フィオナたちは拳銃をかばんから取り出し、銃口をピーターに向けた。しかし、多くの人が逃げ惑う中で発砲は無闇にできない。流れ弾が当たってしまう可能性がある。

「これ以上発砲するようなら、お前の頭を撃ち抜くぞ!!」

四人の中で一番射撃が得意なフリージアがピーターの肩を撃ち抜き、脅す。ピーターの肩からは血が流れていた。しかし、痛いはずなのにピーターは笑っていた。

「やっぱりブラックローズ様は偉大だ!!」

ピーターはそう笑いながら叫び、その銃口を自身の頭に突き付ける。フィオナたちが止めようとした刹那、最後の銃声が響いた。

ピーターの体が横に倒れる。もうその肉体に命はない。

フィオナたちの目の前で、最悪の悲劇は起きてしまった。