「お出かけしようなー。」
リビングの窓から、外をみる啓吾と息子の背中を見つめながら、私は思わず微笑む。

自分なんか・・・私なんか・・・と生きていることにすら後ろめたさを感じて、この命を投げ出してしまいたいとさえ考えていたころの自分を今でもよく思い出す。

あの時、諦めていたら私は今の幸せをつかめなかった。

あの頃の私に会えるのならば言ってやりたい。
くよくよせずに、自分の運命に真っ向から立ち向かいなさいと。
必ずその努力は報われるからと。

先が見えずに不安だらけだった私に言ってやりたい。

大丈夫。
あなたには幸せな未来が待っていると。