「私も夢見たの。」
「ん?」
俺の腕の中で話始める陽菜。

相変わらず背が低くて簡単に俺の腕の中に納まってしまう華奢な体。
この体に命が宿っていることも信じられない。

「懐かしい屋上で、蓮が寝てる私にキスする夢。」
「・・・」

まさかの夢の内容で俺が少し動揺すると陽菜はすかさず振り返る。

「まさか、本当にしたの?」
「・・・どうかなー」
「寝てる私に?」
「どうだったかなー。」
必死にとぼける俺に、陽菜が突き刺さるような視線を向けてくる。