ソファで寝ているときに夢をみた。
その夢の中でおばあちゃんが笑っていて、私は一緒におこわを作っていた。

修平も前に大阪の出張の日におばあちゃんのおこわのおにぎりを食べたことがあって、味の際現に燃えていた。

「きび砂糖を使ってた。それから、昆布だし。」
「それだっ!」
私の言葉に、修平は勢いよく立ち上がり、キッチンへ向かった。

「もう一回作ろ。材料はあるし。」
炊きあがっていたおこわを小分けにして修平は手際よく冷凍にする準備をすると、すぐにおこわの材料を冷蔵庫から新しく出した。

私はふと愛おしさがこみ上げて修平の背中にくっつく。

「どうした?」
「何でもない。」
「なんだよ」
修平は手をとめて体の向きを変えると、私を抱きしめなおす。