「愛してる」

大悟はもう一度、次は少し長い口づけをしてから、ふっと微笑んだ。

「メイク、やり直しだな。」
近くにあったティッシュで私の次々にあふれている涙をふく大悟。

「そろそろだせよ、どうせ持ってきてるんだろ?お気に入りのリップ。」
「なんでわかるのよ」
「わかるに決まってんだろ。」

なんでもお見通しの大悟にはなんだってわかってしまう。

きっと私が今、これまでの人生の中で一番幸せを感じているということも大悟にはわかっているのだろう。