「困ってる?」
「ん?」
「笑ってないように見える。」
彼女は達哉の頬に触れる。

「笑ってるよ。こんなに幸せなことはないから。」
達哉はそう言って、彼女の肩を抱く。
「時々、達哉が笑ってないように見える。」
「笑ってるよ。みわのそばにいると、俺はいつだって幸せで笑っちゃうくらい、満たされてる。」
「本当?ねぇ」
「ん?」
「ここの桜はどうやって調べたの?達哉が来たのは初めて?」
無邪気な顔をして達哉に質問する。