「きれい」
「あぁ。きれいだな。」
ベンチに横になり見上げる空。

視界には空のまぶしさと共に、満開の桜が見える。

住宅街にある公園。
そこに立派な桜の木がある。

桜の下には恋人同士が座るのにちょうどいいサイズのベンチ。

そのベンチに座る彼氏と、彼氏の膝に頭を乗せて、空を見上げる彼女。

「寒くないか?」
「大丈夫」
彼女がそう言っても、彼氏は彼女に自分の着ていた上着を羽織らせる。