スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました

「大悟」
私が視線を送ると、大悟がいつものように優しく微笑んで近づいてくる。

今日のために大悟がかなりスケジュールをつめて努力していたことを知っている。
この1週間、大悟は私が寝てから帰宅して、私が起きる前に家を出ていた。

大悟は私の方に向かって「こちらへどうぞ」と用意された鏡と椅子の前にエスコートしてくれた。

誰よりも私の髪質を知っている大悟は、慣れた手つきでスタイリングを始めた。

「失礼します」
渚ちゃんが私の手をそっと台に乗せてネイルまで始めてくれる。

高橋君は大悟の指示でいろいろと用意をしたり、アシストしてくれている。

前もって二人とも大悟といろいろと打ち合わせをしていたのだろう。
かなり手際が良くて、あっという間に私の髪もネイルもセットが終わった。