翌日・・・。

助っ人たる人の到来に私は言葉を失った。

玄関のチャイムが鳴り、扉を開けるとそこに待っていたのは私の両親。

「え・・・」
圧倒されている私の手から、息子を抱き上げる父はすっかりしわの深いおじいちゃんの顔。
「じぃじとばぁばとお散歩行こうなー」
すっかり張り切って私の姿すら見えていない父。
こんな表情をみるのは初めてだ。

「いきまちょうねー」
赤ちゃん言葉で父に寄り添う母の姿も、意外過ぎて圧倒されてしまう私。

「こういう時はちゃんと頼りなさい。」
父は急にいつもの表情に戻り私に言う。
「そうよ?こういう時の家族でしょ?」
母は微笑みながら私に言う。

「・・・ありがとう・・・」
心からすっと出た言葉。

父に抱かれている息子をみながら、私は奇跡は何度も繰り返されるのだと思いながら、泣きそうになった。