気合だ。

私は抱っこひもを装着して出かける準備をすると、息子と一緒に散歩へ出た。

抱っこした瞬間から痛い。

ちょうど傷のあたりに息子の体が重なる。

でも、外へ出た瞬間息子はピタリと泣き止んだ。

そうだよね・・病院にいる間もずっと同じ景色だったし、家に帰ってからも雅が仕事に復帰してからは私と二人きり毎日同じ空間にいて、息子も退屈だったよね。

息子への申し訳ない気持ちが溢れて、私は深呼吸をして気合を入れなおすと、自分に痛くないと言い聞かせて再び歩き出した。