「永遠」
「ん?」
「私、生きてるよ。」
「うん」
「私、もう大丈夫だよ。」
「うん」
「永遠」
「ん?」
少ししてから落ち着いた柚葉は永遠の体から少しだけ自分の体を離して永遠の方を見上げた。

永遠も柚葉の瞳をはっきりと見つめている。
「もう、待たなくていいんだよ。」
「え?」
「もう、私が眠るのも、私が目を覚ますのも。待たなくていいよ。」

一瞬目を見開いて驚きの表情をしていた永遠。
でもその表情は少しゆがみ始める。

永遠は柚葉にこれ以上自分の表情を見られないように胸に抱き寄せた。

泣いていることが柚葉にばれないように涙をこらえる。
それでもあふれてしまった涙を柚葉にばれないように手で拭う。

「そうだな。柚葉はもう大丈夫なんだよな。」
しばらくしてそう言って永遠は笑った。