今度のお正月は叶と一緒に里帰りをする決心をつけた。気恥ずかしくてまだ両親には伝えてないけれど、驚かれはしないと思う。田舎だからすぐに親戚中に知れ渡るくらいで。

ウェディングドレス姿が楽しみだね、と叶は優しく微笑んでいた。家族や友人に祝福されながら、神父の前で誓い合う光景が目に浮かんだ。

病める時も、貧しき時も。

死があたし達を別つまで。

望んで叶の人形になります。

時雨を決して裏切りません。

いつでも命を捧げます。

二人の枷になるのなら。

・・・とても幸せな気持ちで祈るんだろう。叶がどんな目的で人形堂の裏ビジネスを続けているのだとしても。待つのが破滅でも。

どこまででも連れて行かれたい、あたしは。