「家に着いたらすぐご褒美をあげるよ」

・・・ご褒美。ゾクリとして躰の奥底が否応なしに疼く感覚。

信号が変わり車を発進させながら、前を向いたまま妖しく微笑む叶。

「物欲しそうな顔は・・・もっといいね」




 

 
玄関先で抱き上げられるなり、ベッドに沈められた。
  
ああ・・・もう“毒”だ。
毒に冒されて、叶ナシでは居られない。
もっと。
もっと。
もっと。
何も考えられないくらいに。
麻痺させて。
溺れさせて。

ほんの後悔すら忘れるように。