キミを描きたくて

「てかそもそも、早見さんと紫月様あわなすぎるって!」
「そうそう、育ちも何もかもあわないじゃん」
「ちょっとハーフで顔良いだけでしょ?陰キャだし」


教室は、私の悪口で持ちきり。
そろそろ痺れを切らして出ていこうかなと顔を上げたその時だった。


「誰の悪口言ってんの〜?聞かせてよ」

「し、紫月様…!」


廊下から顔をひょこっと覗かせる、会長。
ちらっと私を見たかと思えば、すぐに宮崎さんたちに近寄る。


「誰がハーフで顔良いだけで、俺とは育ちから何もかも合わなくて、陰キャなの?」

「い、いやっ…」

「誰かって聞いてるんだけど、僕。聞こえてない?」

「なんでも、ないです…」

「ふーん、なんでもないんだ。ま、全部聞いてたけどね〜」


二度と言うなよ。
そう釘を指したかと思えば、私の元にくる。


「帰るよ、依茉」

「…はい」

「いい、そこの女。次僕と依茉が合わないなんて言ったら、ただじゃ済まないと思えよ」


行こっか、なんて王子様スマイルを向ける。
私の手を引いて教室から出ると、ため息をついた。