ずっとソファに座って、生産性のない話をしている間に、窓から光がさして、部屋はオレンジ色になる。
もう夜になるんだ。
そう気づいたかのように紫月くんが立ち上がると、ラブレターをぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱に捨てる。
「…明日から、もう会えないと思う」
「そっか、わかった」
「花火の日だけ、まだ空けてるから。だから、気が変わったら連絡して」
夏休みは父さんの仕事の手伝いがあるんだ、そう言って彼は身支度をする。
…やっと、帰ってくれるのか。
昨日はあっという間に時間が過ぎたのに、今日はやけに1日が長かった。
「またね、依茉」
そう家から出ていく。
やけにドアの閉まる音が、大きく聞こえた。
「はぁ〜〜〜…」
長いため息が出る。
スマホの電源をつけると、数百件にも及ぶ連絡と、隼人くんからの連絡が表示される。
隼人《楽しかったよ、ありがとう》
《ところで依茉ちゃん、花火は好き?》
そんな誘いに心がときめく。
でも、少し考えて、思いとどまる。
私は、隼人くんと花火を見られるだろうか?
美しいって、美しい題材を横に、おもえるだろうか?
ああ、こんな時にもまた、絵ばかり頭に浮かぶ。
もう夜になるんだ。
そう気づいたかのように紫月くんが立ち上がると、ラブレターをぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱に捨てる。
「…明日から、もう会えないと思う」
「そっか、わかった」
「花火の日だけ、まだ空けてるから。だから、気が変わったら連絡して」
夏休みは父さんの仕事の手伝いがあるんだ、そう言って彼は身支度をする。
…やっと、帰ってくれるのか。
昨日はあっという間に時間が過ぎたのに、今日はやけに1日が長かった。
「またね、依茉」
そう家から出ていく。
やけにドアの閉まる音が、大きく聞こえた。
「はぁ〜〜〜…」
長いため息が出る。
スマホの電源をつけると、数百件にも及ぶ連絡と、隼人くんからの連絡が表示される。
隼人《楽しかったよ、ありがとう》
《ところで依茉ちゃん、花火は好き?》
そんな誘いに心がときめく。
でも、少し考えて、思いとどまる。
私は、隼人くんと花火を見られるだろうか?
美しいって、美しい題材を横に、おもえるだろうか?
ああ、こんな時にもまた、絵ばかり頭に浮かぶ。



