キミを描きたくて

「は、やと…くん」

「ほら、さっさとこんなとこ出るよ。近くに車停めてるから」


男たちを置いてさっさと歩き出す。
その間はずっと手首が掴まれたままで、少しだけ痛い。

隼人くん。
やっぱり、困った時助けてくれるのは、いつだって隼人くんだ。


「ほら、乗りな」


冷たい目。
でも優しい声。きっと怒っているんだ。

…私が、ついて行こうかと思ったから。
それを彼はわかっていた。

私がもう自暴自棄になってしまっているのも。


「僕の家でいい?買い物したから、なまものあるんだよね」

「う、うん…」

「説教もしたいけど…それは後でね」


なにもされてない?なんて私のシートベルトを閉めてくれる。
その近さに、少しドキッとしてしまった。


「もう夜遅いよ、帰らなくていいの?」

「なんか…帰る気起きなくて」

「こんなこと彼氏持ちに言いたくないけど…泊まりな。今の依茉ちゃん、僕一人にできない」


悪い男でごめんね、なんて笑う彼は、どこも悪くない。
私が、私が全て悪いのだ。
いつだって、彼は私を守ってくれる。

…ああ、私は、そんな彼に惹かれているんだ。