キミを描きたくて

僕、今すごく君のその細い首を絞めて、二度と息ができなくなって欲しい。

掠れた声で隼人くんって、いつもみたいに。

ずっと、依茉ちゃんだけを一途に見てきたよ。
ねえ、僕は将来立派な医者になるんだ。

依茉ちゃんを見て、僕は精神科医になりたいと思えたんだよ。

君が眠れないのも、君が上手く人と話せないのも、君がお友達少ないのも、全部。

全部、お兄さんのせいなんだよね。

家族の話ができないから友達だって上手くいかないし、そんな自分を責めて、また眠れなくなるんだよね。


依茉ちゃん。ねえ。


僕がいなくなったら、依茉ちゃんは、僕の絵を抱いて泣いてくれるかな。
隼人くんって、またその可愛い声で、呼んでくれるかな。

綺麗なその瞳で。
綺麗なブロンドのヘアーを涙に濡らして。


「…隼人、くん」

「ん?どうしたの?」

「お兄ちゃん、幻滅しちゃうかな」

「…そんなこと、あるはずないよ」


こんなに可愛い子に幻滅なんてしない。
こんな可愛い子が、ずっと描き続けてくれたなんて、嬉しいに決まってるよ。


「隼人くん、私ね」

「うん」

「もう、何もかもどうでもいいって、思ってる」


依茉ちゃんの綺麗な目から涙が落ちて、絵に染みる。


「…僕だけは、依茉ちゃんの味方だよ」


そうやって、呪いの言葉をかける。