悪魔の医師

 そう言って修也先生は私の腕に針を刺した。


「頑張れよ〜あとちょっとだからな」


「痛いー!!!」


私は思わず腕を動かしそうになった。


「おっと、あぶね」


修也先生は私の腕を左手で押さえた。


「固定が緩かったか。芽衣、動いたらもっと痛いぞ」

修也先生はそう言って針を抜いた。


「まあ、頑張れたからいいっか」


修也先生はそういって私の頬を伝った涙を拭った。