しかも。
そんな広くて、たくさんのテーブルと椅子が所狭しと並べられているのに。
その中のほとんどのテーブルは、既に学生達で埋まっていた。
凄いな。大繁盛じゃん。
まぁ、この大学の規模を考えれば、驚くほどのことではないのかもしれないが。
「俺とルナニアで食券買ってくるよ。お前ら、空いてる席確保しておいてくれるか」
「了解」
エリアスがそう言い、ABCも賛同して、空いている席を探しに行った。
こんなに広かったら、お互いはぐれると迷子になりそうだが。
大丈夫なんだろうか。
それにしても。
「食券システムなんですね」
言うまでもなく、帝国騎士官学校では、食事のメニューに選択肢などなかった。
さすがに大学の学食はもう少しメニュー豊富で、多分三種類くらいはあるんだろうと思っていたが。
セットA、セットB、セットCみたいに。
カウンターでどのセットにするか、口頭で伝えるだけで良いのかと思ったら。
食券制度なんだ。
まぁ、これだけ人が多かったら、いちいちカウンターで金銭のやり取りしてる暇はないか。
「そ。ルナニア何にする?」
「何があるんですか?」
本日の日替わりランチとか?
「色々あるよ。唐揚げ定食、ハンバーグ定食、焼き鮭定食、ミックスフライ定食…」
え、そんなにあるの?
「あとは、うどんやラーメンなんかの麺類と…丼モノも種類多かったな。カツ丼親子丼天丼…」
「そんなに種類があるんですか?」
凄いな。
たかが学生共に、そんなに豊富なメニュー選ばせるとは。贅沢な。
「そりゃあ、ルティス帝国総合大学ともなれば、そこらの高校の学食とは訳が違うよ」
「…へぇ…」
「俺の高校の学食なんて、メニュー三種類しかなかったんだぜ?日替わりランチと、うどんと、カレー。これだけ。毎日三択しかなかったから、本当辛かったよ」
高校に学食があった時点で、選択肢少なくて辛い、なんて言葉を使うことが許せないのだが?
学食あるだけ幸せじゃないか。
俺なんて、食べたくても食べたくなくても、毎日決められた食事しか与えられなかったぞ。
まぁ、ルルシーに会うまでは、食欲なくてほとんど残してたけど。
「ルナニアの高校はどうだった?」
「…そもそも学生食堂がありませんでしたよ」
「えっ」
…そんなに驚かれることなの?
こればかりは、地域差があるとしか言えないが。
少なくとも、天下の帝国騎士官学校には、そんなものなかったよ。
そんな自由は。
「じゃ、毎日弁当?」
「まぁ…そんな感じです」
弁当でもないけどね。全寮制だから。
「そりゃ、つまんなかっただろうなぁ。せめて大学の学食で、好きな物食べろよ」
「そうしますよ…」
何と言うか。
格差社会を感じるね。
…それにしても。
「詳しいですね、エリアス」
「何が?」
「今日初日なのに、学食のメニューを把握してるなんて…」
余程学食が楽しみだったのか?そんなことはないと思うが。
「いや、オープンキャンパスで来たとき、学食使わせてもらったことがあるんだよ。オープンキャンパスに来た生徒だけ、特別に使わせてもらえてさ」
成程、そんな制度が。
それは知らなかった。
「ルナニアは、ここのオープンキャンパス来なかったのか?」
「…」
…不味い。
さすがに、オープンキャンパスのことまで聞かれるとは思ってなかった。
そんな広くて、たくさんのテーブルと椅子が所狭しと並べられているのに。
その中のほとんどのテーブルは、既に学生達で埋まっていた。
凄いな。大繁盛じゃん。
まぁ、この大学の規模を考えれば、驚くほどのことではないのかもしれないが。
「俺とルナニアで食券買ってくるよ。お前ら、空いてる席確保しておいてくれるか」
「了解」
エリアスがそう言い、ABCも賛同して、空いている席を探しに行った。
こんなに広かったら、お互いはぐれると迷子になりそうだが。
大丈夫なんだろうか。
それにしても。
「食券システムなんですね」
言うまでもなく、帝国騎士官学校では、食事のメニューに選択肢などなかった。
さすがに大学の学食はもう少しメニュー豊富で、多分三種類くらいはあるんだろうと思っていたが。
セットA、セットB、セットCみたいに。
カウンターでどのセットにするか、口頭で伝えるだけで良いのかと思ったら。
食券制度なんだ。
まぁ、これだけ人が多かったら、いちいちカウンターで金銭のやり取りしてる暇はないか。
「そ。ルナニア何にする?」
「何があるんですか?」
本日の日替わりランチとか?
「色々あるよ。唐揚げ定食、ハンバーグ定食、焼き鮭定食、ミックスフライ定食…」
え、そんなにあるの?
「あとは、うどんやラーメンなんかの麺類と…丼モノも種類多かったな。カツ丼親子丼天丼…」
「そんなに種類があるんですか?」
凄いな。
たかが学生共に、そんなに豊富なメニュー選ばせるとは。贅沢な。
「そりゃあ、ルティス帝国総合大学ともなれば、そこらの高校の学食とは訳が違うよ」
「…へぇ…」
「俺の高校の学食なんて、メニュー三種類しかなかったんだぜ?日替わりランチと、うどんと、カレー。これだけ。毎日三択しかなかったから、本当辛かったよ」
高校に学食があった時点で、選択肢少なくて辛い、なんて言葉を使うことが許せないのだが?
学食あるだけ幸せじゃないか。
俺なんて、食べたくても食べたくなくても、毎日決められた食事しか与えられなかったぞ。
まぁ、ルルシーに会うまでは、食欲なくてほとんど残してたけど。
「ルナニアの高校はどうだった?」
「…そもそも学生食堂がありませんでしたよ」
「えっ」
…そんなに驚かれることなの?
こればかりは、地域差があるとしか言えないが。
少なくとも、天下の帝国騎士官学校には、そんなものなかったよ。
そんな自由は。
「じゃ、毎日弁当?」
「まぁ…そんな感じです」
弁当でもないけどね。全寮制だから。
「そりゃ、つまんなかっただろうなぁ。せめて大学の学食で、好きな物食べろよ」
「そうしますよ…」
何と言うか。
格差社会を感じるね。
…それにしても。
「詳しいですね、エリアス」
「何が?」
「今日初日なのに、学食のメニューを把握してるなんて…」
余程学食が楽しみだったのか?そんなことはないと思うが。
「いや、オープンキャンパスで来たとき、学食使わせてもらったことがあるんだよ。オープンキャンパスに来た生徒だけ、特別に使わせてもらえてさ」
成程、そんな制度が。
それは知らなかった。
「ルナニアは、ここのオープンキャンパス来なかったのか?」
「…」
…不味い。
さすがに、オープンキャンパスのことまで聞かれるとは思ってなかった。


