凄い。
とにかく、凄いという感想しか出てこない。
「で、その後すぐ、『職場はマフィアです』って言い始めてさー。もう、びっくりしちゃうよね〜」
「…はい…」
いきなり、実は自分の夫が皇太子だったと聞かされた直後に。
職業はマフィアの幹部だと宣言され。
それで、「びっくりしちゃうよね」の一言で済ませてしまう、あなたにもびっくりしちゃったよ、俺は。
人によっては、本当に結婚して良いのか、考え直すレベル。
それを笑って流すとは、この人、ただ者ではない。
しかも。
「何で王子様やめちゃったの?って聞いたら、マフィアの幹部の…なんか、死神さん?って人に憧れて、その人の弟子になりたかったからなんだって」
この動機。
こんな動機で王位継承権を放棄するとは。
「それで、マフィアに一人で乗り込んでいったらしいよ。武器一つ持って」
狂気の沙汰。
「よ…よく生きてましたね…」
「ねぇ〜!凄いよね〜」
よく生きて帰れたものだと思う。あの『青薔薇連合会』に、単身乗り込むなんて。
あと、それを笑って話せるあなたも、相当頭おかし、いや…肝が据わってると思う。
箱庭帝国に革命を起こそう、なんて考えた過去の自分も、相当だと思っていたが。
世の中、上には上がいるものだと実感する。
さすがは、あのルレイア殿の弟子…。
「はー…。ルーチェス君、早く迎えに来ないかなー…」
「…」
…なんて。
夫との馴れ初め話をする辺り。
セカイ殿が、どれだけルーチェス殿を恋しく思っているか、察しがつくというものだ。
こればかりは、何と言って良いのか分からない。
残念ながら俺は、ルティス帝国に内政干渉する訳にはいかない。
革命時に散々迷惑をかけておいて、今更何を、と言われそうだが。
しかし、それはそれ。
もし『帝国の光』とかいう組織が、『青薔薇委員会』に接触してきたとしたら、それはきっぱり断るつもりではいる。
でも今のところ、その兆候も見られないし…。
正直、今ルティス帝国国内がどうなっているのかは、俺にもよく分からないのだ。
「すぐに戻ってきますよ」と励ましてあげたいが。
でも、その言葉には、何の根拠もない。
根拠もないことを言って、逆に彼女を傷つけるような真似はしたくなかった。
故に。
「…大丈夫ですよ。必ず、迎えに来てくれます。いつかは分からなくても…。約束したんですから、きっと守ってくれますよ」
俺は、そう言って励ますしかなかった。
「うん…そうだよね」
セカイ殿は、少し笑顔を見せた。
「ルーチェス君、昔からやることが突飛だからな〜!何なら、今にも『迎えに来ました』とか言って、窓から入ってきてもおかしくないかも!」
「はは…。それはさすがに…」
と、
二人で、「冗談」を言っていた、そのとき。
…外から、聞き覚えのないヘリコプターの飛行音が聞こえてきた。
とにかく、凄いという感想しか出てこない。
「で、その後すぐ、『職場はマフィアです』って言い始めてさー。もう、びっくりしちゃうよね〜」
「…はい…」
いきなり、実は自分の夫が皇太子だったと聞かされた直後に。
職業はマフィアの幹部だと宣言され。
それで、「びっくりしちゃうよね」の一言で済ませてしまう、あなたにもびっくりしちゃったよ、俺は。
人によっては、本当に結婚して良いのか、考え直すレベル。
それを笑って流すとは、この人、ただ者ではない。
しかも。
「何で王子様やめちゃったの?って聞いたら、マフィアの幹部の…なんか、死神さん?って人に憧れて、その人の弟子になりたかったからなんだって」
この動機。
こんな動機で王位継承権を放棄するとは。
「それで、マフィアに一人で乗り込んでいったらしいよ。武器一つ持って」
狂気の沙汰。
「よ…よく生きてましたね…」
「ねぇ〜!凄いよね〜」
よく生きて帰れたものだと思う。あの『青薔薇連合会』に、単身乗り込むなんて。
あと、それを笑って話せるあなたも、相当頭おかし、いや…肝が据わってると思う。
箱庭帝国に革命を起こそう、なんて考えた過去の自分も、相当だと思っていたが。
世の中、上には上がいるものだと実感する。
さすがは、あのルレイア殿の弟子…。
「はー…。ルーチェス君、早く迎えに来ないかなー…」
「…」
…なんて。
夫との馴れ初め話をする辺り。
セカイ殿が、どれだけルーチェス殿を恋しく思っているか、察しがつくというものだ。
こればかりは、何と言って良いのか分からない。
残念ながら俺は、ルティス帝国に内政干渉する訳にはいかない。
革命時に散々迷惑をかけておいて、今更何を、と言われそうだが。
しかし、それはそれ。
もし『帝国の光』とかいう組織が、『青薔薇委員会』に接触してきたとしたら、それはきっぱり断るつもりではいる。
でも今のところ、その兆候も見られないし…。
正直、今ルティス帝国国内がどうなっているのかは、俺にもよく分からないのだ。
「すぐに戻ってきますよ」と励ましてあげたいが。
でも、その言葉には、何の根拠もない。
根拠もないことを言って、逆に彼女を傷つけるような真似はしたくなかった。
故に。
「…大丈夫ですよ。必ず、迎えに来てくれます。いつかは分からなくても…。約束したんですから、きっと守ってくれますよ」
俺は、そう言って励ますしかなかった。
「うん…そうだよね」
セカイ殿は、少し笑顔を見せた。
「ルーチェス君、昔からやることが突飛だからな〜!何なら、今にも『迎えに来ました』とか言って、窓から入ってきてもおかしくないかも!」
「はは…。それはさすがに…」
と、
二人で、「冗談」を言っていた、そのとき。
…外から、聞き覚えのないヘリコプターの飛行音が聞こえてきた。


