「…」
エリミア会長は、力を失ったように、へなへなと座り込んだ。
…これでおしまい。
自分の信じてきた『帝国の光』は瓦解。
それどころか、自分の起ち上げた『ルティス帝国を考える会』も、こんなにもあっさりと終わりを迎えてしまった。
…たった一人、異端者が密告したせいで。
申し訳ないとは思う。気の毒なことをしたと。
だけど、これが俺の信じる正義だから。
彼らに、希望を残してはいけないのだ。
少なくとも、彼らの信じる、狂信的なまでの共産主義思想を、この国に残しておいたら。
それはいつか、多くの罪のない人々を傷つけるかもしれない。
『帝国の光』がそうしたように。
だから、その芽は摘まなくてはならない。
帝国騎士団、四番隊隊長として。
「…あなた方のしたことは、間違っていると思います」
ルティス帝国の未来の為、を免罪符に、不法な手段で…あるいは半強制的に募金を募ったり。
会の方針に沿わない人間を迫害したり、そういうやり方は、確かに間違っていたと思うけれど。
でも。
「でも、ルティス帝国をより良くする為、ルティス帝国の未来を守りたいという…救いたいという…その気持ちは本物でした」
それだけは、認めざるを得ない。
その心意気だけは、高く買う。
「そして俺は、そのことが嬉しい。ルティス帝国の若者達が、祖国をより良いものにする為に集まり、考え、行動を起こす…その愛国心を持っていることが、俺は嬉しい。その愛国心があれば…この国は、まだまだ安泰だ」
愛国心を、別の方向に持っていかない限りは。
政治に興味なんてない、国なんてどうなっても構わない、と無関心を決め込む若者達も多いのに。
そんな中あなた達は、真剣に、本気で、ルティス帝国の未来を思って集まり、議論し、行動してくれた。
あなた達は、紛れもなく。
「ルティス帝国の宝です。あなた方のその力を、知識を、行動力を…祖国の為に活かしてくれること、心から期待しています」
祖国の未来を守ろうとしてくれている、若者達がいる。
祖国にもたらすべき正義が何か、考えてくれる人々がいる。
それだけで、俺はこの国の未来を、安心して託すことが出来る。
だから。
俺は安心して、『ルティス帝国を考える会』を…ルティス帝国総合大学を後にした。
自分の居るべき場所に、帰る為。
自分の居るべき場所で、己の正義を貫く為に。
エリミア会長は、力を失ったように、へなへなと座り込んだ。
…これでおしまい。
自分の信じてきた『帝国の光』は瓦解。
それどころか、自分の起ち上げた『ルティス帝国を考える会』も、こんなにもあっさりと終わりを迎えてしまった。
…たった一人、異端者が密告したせいで。
申し訳ないとは思う。気の毒なことをしたと。
だけど、これが俺の信じる正義だから。
彼らに、希望を残してはいけないのだ。
少なくとも、彼らの信じる、狂信的なまでの共産主義思想を、この国に残しておいたら。
それはいつか、多くの罪のない人々を傷つけるかもしれない。
『帝国の光』がそうしたように。
だから、その芽は摘まなくてはならない。
帝国騎士団、四番隊隊長として。
「…あなた方のしたことは、間違っていると思います」
ルティス帝国の未来の為、を免罪符に、不法な手段で…あるいは半強制的に募金を募ったり。
会の方針に沿わない人間を迫害したり、そういうやり方は、確かに間違っていたと思うけれど。
でも。
「でも、ルティス帝国をより良くする為、ルティス帝国の未来を守りたいという…救いたいという…その気持ちは本物でした」
それだけは、認めざるを得ない。
その心意気だけは、高く買う。
「そして俺は、そのことが嬉しい。ルティス帝国の若者達が、祖国をより良いものにする為に集まり、考え、行動を起こす…その愛国心を持っていることが、俺は嬉しい。その愛国心があれば…この国は、まだまだ安泰だ」
愛国心を、別の方向に持っていかない限りは。
政治に興味なんてない、国なんてどうなっても構わない、と無関心を決め込む若者達も多いのに。
そんな中あなた達は、真剣に、本気で、ルティス帝国の未来を思って集まり、議論し、行動してくれた。
あなた達は、紛れもなく。
「ルティス帝国の宝です。あなた方のその力を、知識を、行動力を…祖国の為に活かしてくれること、心から期待しています」
祖国の未来を守ろうとしてくれている、若者達がいる。
祖国にもたらすべき正義が何か、考えてくれる人々がいる。
それだけで、俺はこの国の未来を、安心して託すことが出来る。
だから。
俺は安心して、『ルティス帝国を考える会』を…ルティス帝国総合大学を後にした。
自分の居るべき場所に、帰る為。
自分の居るべき場所で、己の正義を貫く為に。


