The previous night of the world revolution6~T.D.~

ルレイア殿だったら、すぐにでもその手を振り払って、地面に叩きつけるところだろうが。

俺はされるがまま、そのまま言葉を続けた。

「『ルティス帝国を考える会』は、『帝国の光』に活動資金を勝手に寄付していましたよね」

「あなた…!なんてことを…!」

「更に以前、俺がサークルの活動方針と違う発言をしたことで、エリミア会長に退会を迫られたときのこと」

「…!」

「実はあのとき、スマートフォンで録音していました。その音声を、学生課に提出しました。…以上、これだけの悪質な行為が確認されたサークルは、ルティス帝国総合大学に相応しくないということで…学生課から正式に、解散命令が出されました」

「あなた…私達を…『ルティス帝国を考える会』を売ったの!?」

…売った…か。

確かに、そうなのかもしれない。

春に入会してから、ずーっと俺は、会に反対するようなことを言い続け。

最後の最後まで、会に背き。

そして、遂に解散にまで追い込んだ。

「あなた…私に何か恨みでもあるの!?復讐でもしたつもり!?」

「勘違いしないでください。俺はただ…自分の正義に従ったまでです」

「…正義…ですって?」

呆然と呟くエリミア会長。

彼女には、まだ「正義」の意味が分かっていないのだ。

俺がかつて、そうだったように。

「人の数だけ正義はある。でも誰かにとっての正義は、いつでも誰かにとっての悪です」

誰にとっても正義であることはない。

同じく、誰にとっても悪であることも、ない。

「今回は、あなた方が信じる正義が、俺にとっての悪だった。それだけの話です」

逆もまた然り。

だからあなたは、俺を『ルティス帝国を考える会』から追い出そうとしたんでしょう?

俺が、エリミア会長にとって悪だとみなされたように。

俺もまた、この人達のことを悪とみなした。

だから、俺は俺の信じる正義を貫いた。

…その結果が、これだ。

責められても構わない。卑怯だと罵られても良い。

それで、俺の信じるルティス帝国が守られるのならば。

それが、俺の正義だから。