The previous night of the world revolution6~T.D.~

少なくとも…帝国騎士団は、ヒイラを確保していない。

シェルドニア王国貴族の、サシャ・バールレンは確保したけれど。

逃亡したヒイラの行方を、帝国騎士団は把握していないのだ。

オルタンス殿曰く、そちらは『青薔薇連合会』に任せた、とのこと。

ここまで同盟を組み、共に戦ってきた間柄。『青薔薇連合会』を疑う訳ではないが。

もし彼らが、万が一にもヒイラを逃してしまったらと思うと、背筋が寒くなる。

ヒイラを筆頭に、『帝国の光』が再集結することが心配なのではない。

『光の灯台』…いや、『白亜の塔』についての秘密が、ルティス帝国民にバレることが心配なのだ。

『青薔薇連合会』のことだ、大丈夫だとは思うが…。

…。

俺は、心の中の不安を取り払った。

…それよりも。

俺は、今、自分の役目を果たすことを優先しよう。

「そして…『帝国の光』の崩壊と同時に」

先程、学生課から正式に印鑑をもらった通告書を、俺はエリミア会長に差し出した。

「『ルティス帝国を考える会』も、今日で終わりです」

「…ど…どういう…こと?」

エリミア会長は、差し出された通告書を見て、呆然としていた。

そこにははっきりと、『ルティス帝国を考える会』を解散させるように、と学生課からの決定が書かれていた。

他の会員も、同じく呆然としていた。

しかし、これは揺るぎない事実だ。