The previous night of the world revolution6~T.D.~

――――――…こちらは、『青薔薇連合会』本部。

私はルリシヤから、最後の連絡を受けていた。

彼がこの携帯から掛けてくるということは、そういうことだ。

そして、私もそろそろ仕掛ける時が来たと思っていたところだ。

さすがルリシヤ。ちゃんと分かってる。

「良いと思うよ。私も」

『…シュノ先輩や、ルーチェス後輩は?『表党』の準備は済んでるのか?』

「水面下で進めてる。一度火をつければ、あとは自然に爆発するんじゃないかな」

『分かった。なら…宴を始めようか』

宴…か。

彼らしい言い方だが、宴と呼ぶには、いささか滑稽な気もするな。

「君は大丈夫?」

『こちらは準備万端だ』

「そうじゃなくて、メンタル的な意味で」

『…』

…うん。

やっぱり、心配していた通りだったね。

短くはない時間を、ヒイラ・ディートハットと過ごしたのだ。

それが仮初の友情だったとしても、情であることに変わりはない。

ならば、無理はさせたくない。

ましてや彼にとって、ヒイラは…。

『…さすが。遠く離れていても、アイズ先輩の目は誤魔化せないな』

「まぁね」

伊達に、長いこと『青薔薇連合会』の幹部をやってないからね。

『確かに俺は、ヒイラを…あいつと…グリーシュと重ねて見てしまう…時がある』

やっぱり。

だから心配だったんだ。

友人を、二度も失うような思いをさせてしまうんじゃないかって。

家族に、そんな辛い思いはさせたくなかった。

「君は外れて良いよ。もう計画は最終段階だ。始めてしまったら止まらない。君がいてもいなくても、事は進められる」

見たくないものを、無理に見る必要はないのだ。

しかし。

『まさか。ここで降りる訳にはいかない』

「君はもう充分、役目を果たした。責任は取ったよ」

『責任云々の問題ではない。グリーシュの面影と、重ねてしまっているからこそ…俺は、最後まで見届けたいんだ。彼の…末路を』

…やっぱり。

君なら、そう言うんじゃないかと思ってたよ。