それでも俺は、にこやかに言い訳を続けた。
出来るだけそれっぽく、なんか賢そうなことを言っておけば。
学のないヒイラは、そういうものか、と引き下がるしかない。
「確かに、一見何の関係もないように見えますよね」
実際、何の関係もないからね。
しかし、なんかそれっぽく、根拠があるように見せかける。
「実はハーブの中には、様々な効果、効能があります。例えばそのページ…ハイビスカスには、美肌効果や、健康増進の効果があります」
「じゃ、中には洗脳効果を持つハーブもあるってことなのか?」
「そこまでは、さすがに厳しいですね」
俺は、苦笑いで答えた。
そんなハーブがあったら、世の中は大混乱だ。
「ですが、リラックス効果や、沈静化作用、つまり心を落ち着ける効果を持つハーブならあります」
「沈静化…」
「はい。人の神経に作用し、心を安定させる効果があるハーブもあります。これは、洗脳下に置かれた人間の状態と類似していますよね」
「…!」
お、食いついたな。
チョロい。
「そういった効能のあるハーブをかけ合わせ、組み合わせれば、『光の灯台』に応用出来るかもしれません」
「…成程」
「たかが植物、と思われるかもしれませんが、植物は古来から、毒にも薬にも、様々な用途で使われています」
漢方薬とかね。
「中には、人の脳や心に作用するものもあるでしょう。我々は今、その手掛かりを探しているのです」
「…そうか」
「サシャ博士も、ハーブに関する研究は有意義であると認めてくださいました。そうですよね、博士?」
「えっ、あっ」
不意打ちで、自称博士(笑)に話を振ってみると。
思いっきり狼狽していた。
自分だけ、私関係ありませんみたいな顔してんじゃねーぞ。
お前博士だろ。博士を自称するなら、それっぽいこと言ってみせろよ。
何で、一介の学生である俺が、一番開発に貢献してるんだよ。
「そ、そうだな。彼の言う通り。様々な観点からのアプローチは、『光の灯台』完成に不可欠だと思っている」
で、言うことがそれかよ。
情けない奴だな。
「それと同時に、音楽療法に関する本も調べてみようとしているところです。音楽も植物と同様に、人の心に作用する効果が…」
「あぁ、そうか。分かったよ」
あん?
「君達が、一生懸命研究に打ち込んでくれていることは分かった。同志達の健闘に、心から感謝してる」
嫌味かよ。
「これからも、『光の灯台』開発の為に、全力を尽くして欲しい。出来るだけ急いでくれると助かるな」
あくまで、お前らさっさとしろ、とのこと。
はいはい。全力で遠回りさせてもらいますよ。
「邪魔して悪かったな。それじゃ、研究を続けて欲しい」
「はい、分かりました」
ヒイラは、笑顔で研究室を立ち去ったが。
あの目を見れば分かる。
顔は笑ってるのに、目は全然笑ってない。
この場は乗り切ったが、あれは相当トサカに来てるなぁ。
あぁ、嫌だ嫌だ。余裕のない大人にはなりたくないね。
出来るだけそれっぽく、なんか賢そうなことを言っておけば。
学のないヒイラは、そういうものか、と引き下がるしかない。
「確かに、一見何の関係もないように見えますよね」
実際、何の関係もないからね。
しかし、なんかそれっぽく、根拠があるように見せかける。
「実はハーブの中には、様々な効果、効能があります。例えばそのページ…ハイビスカスには、美肌効果や、健康増進の効果があります」
「じゃ、中には洗脳効果を持つハーブもあるってことなのか?」
「そこまでは、さすがに厳しいですね」
俺は、苦笑いで答えた。
そんなハーブがあったら、世の中は大混乱だ。
「ですが、リラックス効果や、沈静化作用、つまり心を落ち着ける効果を持つハーブならあります」
「沈静化…」
「はい。人の神経に作用し、心を安定させる効果があるハーブもあります。これは、洗脳下に置かれた人間の状態と類似していますよね」
「…!」
お、食いついたな。
チョロい。
「そういった効能のあるハーブをかけ合わせ、組み合わせれば、『光の灯台』に応用出来るかもしれません」
「…成程」
「たかが植物、と思われるかもしれませんが、植物は古来から、毒にも薬にも、様々な用途で使われています」
漢方薬とかね。
「中には、人の脳や心に作用するものもあるでしょう。我々は今、その手掛かりを探しているのです」
「…そうか」
「サシャ博士も、ハーブに関する研究は有意義であると認めてくださいました。そうですよね、博士?」
「えっ、あっ」
不意打ちで、自称博士(笑)に話を振ってみると。
思いっきり狼狽していた。
自分だけ、私関係ありませんみたいな顔してんじゃねーぞ。
お前博士だろ。博士を自称するなら、それっぽいこと言ってみせろよ。
何で、一介の学生である俺が、一番開発に貢献してるんだよ。
「そ、そうだな。彼の言う通り。様々な観点からのアプローチは、『光の灯台』完成に不可欠だと思っている」
で、言うことがそれかよ。
情けない奴だな。
「それと同時に、音楽療法に関する本も調べてみようとしているところです。音楽も植物と同様に、人の心に作用する効果が…」
「あぁ、そうか。分かったよ」
あん?
「君達が、一生懸命研究に打ち込んでくれていることは分かった。同志達の健闘に、心から感謝してる」
嫌味かよ。
「これからも、『光の灯台』開発の為に、全力を尽くして欲しい。出来るだけ急いでくれると助かるな」
あくまで、お前らさっさとしろ、とのこと。
はいはい。全力で遠回りさせてもらいますよ。
「邪魔して悪かったな。それじゃ、研究を続けて欲しい」
「はい、分かりました」
ヒイラは、笑顔で研究室を立ち去ったが。
あの目を見れば分かる。
顔は笑ってるのに、目は全然笑ってない。
この場は乗り切ったが、あれは相当トサカに来てるなぁ。
あぁ、嫌だ嫌だ。余裕のない大人にはなりたくないね。


