The previous night of the world revolution6~T.D.~

「さすが、ルティス帝国総合大学の学生さんですね。こんな分厚い本を、一週間でまとめられるなんて…」

「頼りになります。同志ルナニア」

褒められた。

何これ嫌味?嫌味なのか?

いや、普通に羨望の眼差しで見られてるから、純粋に尊敬されてるんだろうけど。

お前ら本くらい読めよ。

「ハーブ事典の方は、どうしましょうか?」

あぁ。そんなもの借りてきたって言ってたな。

事典は、文章だけの本と違って、写真も載ってる図説本なので、比較的読みやすいだろう。

だが。

「これも、結構大変な作業ですよね。1ページずつ、ハーブの種類や効能を確認して…」

「時間がかかりそうですね」

お前らマジで、小学校からやり直せば?

ならば、ここは更に俺の株を上げさせてもらおう。

「それも、俺がやりましょうか?」

俺はお前達と違って、ちゃんと義務教育受けてきたから。

事典くらい読めるわ。

「え、でも…。同志ルナニアにばかり任せるのは、悪いですよ」

とか言いながら。

その、「じゃあやってもらえますかね」みたいな期待に満ちた顔、やめろ。

厚かましいなお前。自分も開発チームのメンバーだろ。

少しは役に立とうという気概を見せろ。

すると、他のメンバーが。

「同志ルナニアにだけ任せるのは申し訳ない。ここは、皆で調査するとしよう」

と、ここに来て初めて、まともな提案が出た。

「そうですね。皆でやった方が、色んな意見が聞けるでしょう」

「どうですか?同志ルニキス」

「そうだな。時間はかかると思うが、これも必要な作業だ。見落としがないよう、じっくり目を通そう」

ルリシヤも、時間稼ぎに乗り気。

じゃあ、ここはルリシヤの意見に従うとするかな。

ルリシヤは、ここの開発チームのリーダー的存在だからな。

そして。

「同志サシャ博士、あなたもそれで良いですか?」

「うん、そうだな。じっくり調べよう」

お馬鹿博士は、真剣な顔で頷いたが。

本当は何も分かってないはずなので、俺は内心大爆笑。

お前、本家の『白亜の塔』見てきた癖に。

あの機械にハーブの効能が使われているなんて、本気で思ってるんだろうか。

本当に何も分かってないんだな。

バールレン家の名が泣くぞ。