「…は?」
喧嘩?
「お、弟は…バールレン家の次男だというのに、ろくに勉学に励みもせず、あちこちふらふらと放蕩するばかりで…。まるで貴族としての自覚がなくて、よ、よく言い争いになっていた」
「…」
…つまり。
貴族の自覚とやらがあるお前に反して、お前の弟は、道楽のどら息子だったと。
そのことに関して、よく言い争いをしていたと。
「近頃は、女遊びも酷くなって…。元奴隷の…使用人の女にまで手を出すようになって」
最低だな。
あ、でもルレイアも似たようなことやってるから。
ルレイアよりはマシか。
でもあいつは、見境なく手を出しはするが、一応女性側を必ず満足させているので。
そういう点では、女性としては、手を出されるならルレイアの方が良いのかもしれない。
ただし、一度ハーレムに加えられてしまったら、一生出られないことは覚悟しておいた方が良い。
それより。
「そのことでけ、喧嘩をしたんだ。いい加減、貴族としての自覚を持って、態度を改めるように…。そのときは、い、いつもの口喧嘩の比じゃないくらい、言い争いになった」
お前の弟は、態度を改めるどころか。
逆ギレして、兄に食って掛かったってことか。
本当に最低だな。
「け、結局…弟は、サシャは、不貞腐れて部屋に引きこもって…。わ、私も、呆れて…しばらく放っておこうと思った」
そんなに酷い兄弟喧嘩をした後なら、
お互い、頭を冷やす時間が必要だろうからな。
「そ、そうしたら…いつの間にか…弟が、い、いなくなってた」
「…いなくなってた?」
「ほ、本当にいなくなってたんだ。私に何も言わず…。侍従には、『数日で戻る』と託けて…」
「…つまり、家出したってことだな?」
「そ、そう思った。私も…。何日かすれば、戻ってくるだろうと…」
…。
「でも、戻ってこなかった。何日たっても…」
…それで、ルティス帝国に来たって言うのか?
「何で探さなかった?」
「こ、これまでも、そういうことはあったんだ。酷い喧嘩の後は。半年近く、国内の北の方にある別荘にこもって、本邸に戻らないこともあった」
成程。
元々、家出癖のある弟だった訳か。
それで今回も、いつもの不貞腐れ家出だと思って、弟が帰らなくなっても、特に探すことはなかった。
「そ、そんな折だった。サシャが家出して、一ヶ月ほどたったとき…。は、『白亜の塔』の開発資料が」
「あ?」
「資料の確認をしようと、書庫に入ったら…。『白亜の塔』の開発資料の一部が、なくなっていた…」
「…!」
…まさか。
ルティス帝国に持ち込まれた、『白亜の塔』の開発資料というのは…。
喧嘩?
「お、弟は…バールレン家の次男だというのに、ろくに勉学に励みもせず、あちこちふらふらと放蕩するばかりで…。まるで貴族としての自覚がなくて、よ、よく言い争いになっていた」
「…」
…つまり。
貴族の自覚とやらがあるお前に反して、お前の弟は、道楽のどら息子だったと。
そのことに関して、よく言い争いをしていたと。
「近頃は、女遊びも酷くなって…。元奴隷の…使用人の女にまで手を出すようになって」
最低だな。
あ、でもルレイアも似たようなことやってるから。
ルレイアよりはマシか。
でもあいつは、見境なく手を出しはするが、一応女性側を必ず満足させているので。
そういう点では、女性としては、手を出されるならルレイアの方が良いのかもしれない。
ただし、一度ハーレムに加えられてしまったら、一生出られないことは覚悟しておいた方が良い。
それより。
「そのことでけ、喧嘩をしたんだ。いい加減、貴族としての自覚を持って、態度を改めるように…。そのときは、い、いつもの口喧嘩の比じゃないくらい、言い争いになった」
お前の弟は、態度を改めるどころか。
逆ギレして、兄に食って掛かったってことか。
本当に最低だな。
「け、結局…弟は、サシャは、不貞腐れて部屋に引きこもって…。わ、私も、呆れて…しばらく放っておこうと思った」
そんなに酷い兄弟喧嘩をした後なら、
お互い、頭を冷やす時間が必要だろうからな。
「そ、そうしたら…いつの間にか…弟が、い、いなくなってた」
「…いなくなってた?」
「ほ、本当にいなくなってたんだ。私に何も言わず…。侍従には、『数日で戻る』と託けて…」
「…つまり、家出したってことだな?」
「そ、そう思った。私も…。何日かすれば、戻ってくるだろうと…」
…。
「でも、戻ってこなかった。何日たっても…」
…それで、ルティス帝国に来たって言うのか?
「何で探さなかった?」
「こ、これまでも、そういうことはあったんだ。酷い喧嘩の後は。半年近く、国内の北の方にある別荘にこもって、本邸に戻らないこともあった」
成程。
元々、家出癖のある弟だった訳か。
それで今回も、いつもの不貞腐れ家出だと思って、弟が帰らなくなっても、特に探すことはなかった。
「そ、そんな折だった。サシャが家出して、一ヶ月ほどたったとき…。は、『白亜の塔』の開発資料が」
「あ?」
「資料の確認をしようと、書庫に入ったら…。『白亜の塔』の開発資料の一部が、なくなっていた…」
「…!」
…まさか。
ルティス帝国に持ち込まれた、『白亜の塔』の開発資料というのは…。


