The previous night of the world revolution6~T.D.~

俺も、ルーシッドも、エリアスも。

他の新入生達も。

黙って、彼らの御高説を聞いていた。

「改めて、『ルティス帝国を考える会』へようこそ、新入生の皆さん。私は会長の、エリミア・フランクッシュと言います。宜しくお願いします」

そう前置きして、彼女は話し始めた。

「私達のサークルでは、その名の通り、ルティス帝国の政治体制、ルティス帝国の未来を担っていく若者として、どうしたら私達の祖国が、より良い国になるのかについて、話し合ったり、意見を交わしています」

…。

「最近では、論文を書いたり…。そこに置いてありますよね。会員達が書いた論文を、冊子にまとめてあります。コピーもあるので、興味のある方は、是非持って帰って読んでみてください」

あっそ。

興味はないか、後で持って帰るとしよう。

「更に最近では、実際に政治活動をしている方にアポイントを取って、インタビューさせてもらったりなど、様々な活動をしています。そのときのインタビュー記事は、そこのパネルに貼ってあります」

あっそ。

こちらも興味はないが、後で読んでおくよ。

「…ところで、新入生の皆さん。皆さんは現代ルティス帝国政治について、どう思いますか?」

…あ?

何だ、藪から棒に。

「ここに集まっている皆さんは、きっとルティス帝国の現体制に対して、大なり小なり、疑問や不満を持っているものだと思っています」

…だろうね。

でなきゃ、こんな名前からして胡散臭いサークルになんて、足を運ばないよ。

現体制で納得して、満喫しているなら、向こうでもっと健全な…それこそ、サッカー同好会にでも入ってるよ。

「私達もそうです。この国の現体制は、何かがおかしい。間違っている。改善すべき点があるのではないか。そう思っている人々が、このサークルに入っています。皆さんもそうではありませんか?」

別にそんなことはないけど。

しかし、俺の周囲にいるルーシッド以外の新入生は。

その通りだとばかりに、頷いていた。

頭正気かあいつら。

「私達がまず一番に疑問に思っているのは、この国の王制、及び貴族制度。そして、帝国騎士団の存在です」

…始まった。

ルーシッドも、同じことを思ったに違いない。