The previous night of the world revolution6~T.D.~

…さて、客室らしき、広い部屋に連れてこられ。

室内の調度品の白さに、内心辟易しながらも。

何とか、バールレン家の当主と、相見えることが出来た。

「あの、アシミム様」

「何ですの?」

「そちらの方は…?お一人はアシミム様の従者だったと存じておりますが…」

テナイ・バールレンは、アシミムの横に立つ、俺とルシードに視線を移した。

ルシードは、アシミムの腰巾着として、他のシェルドニア貴族にも知られているだろうが。

俺は、初対面だからな。

何と紹介したら良いものか。まさか、ルティス帝国のマフィアの幹部だとも言えず。

すると、俺の代わりに、アシミムが答えた。

「こちらは、わたくしの…客人ですわ」

…間違ってはいないが。

客人と呼ぶには、あまりに雰囲気が殺伐としているな。

「そ、そうですか…。それで、その…」

「サシャ・バールレンというのは、お前か?」

「!?」

四の五の抜きだ。

単刀直入に、俺は不躾にそう尋ねた。

俺は客人かもしれないが、別に礼儀を尽くしてもらう必要はない。

質問の答えが聞ければ、それで良い。

シェルドニア貴族のマナーだのルールだの、知ったことか。

そして、俺の唐突の問いかけは、バールレン家当主には効果覿面だったようで。

その名前を聞いた途端。

狼狽えていた顔が、更に青くなった。

…当たりだ。

こいつは、明らかに何かを知っている。