実質、頭に銃口突きつけられた状態で。
アシミムは、静かにこう答えた。
「…いいえ。わたくしは、ルティス帝国に危害を加えるつもりなどありませんわ。ましてや支配など、とんでもないことですわ」
…そうか。
命拾いして良かったな。
だが、まだ尋問は終わっていない。
「なら、何故『白亜の塔』の開発資料がルティス帝国に流れてきてる?お前の差し金じゃないのか」
「全く身に覚えのないことですわ。何故『白亜の塔』に関する情報が…しかも開発資料が漏出したなど、にわかには信じ難い話ですもの」
「だが、実際に流れてきてるのは事実だ」
お前が、いくらしらばっくれようとも。
「知らぬ存ぜぬじゃ済まされないことくらい、分かってるよな?仮にも一国の国王なら」
私には身に覚えのないことだから、何も知りません、関係ありません、なんて。
通用すると思ったら、大きな間違いだ。
国の重要機密を、みすみす漏出させた時点で。
あんたにも、それ相応の責任はあるんだよ。
「えぇ、分かっていますわ。ですが…繰り返し申し上げますが、わたくしにはルティス帝国と事を構えるつもりは、毛頭ありませんわ」
「あんたの意志がどうであれ、起こっている事実が問題なんだ」
「そうですわね」
「あんたの差し金じゃないなら、他に『白亜の塔』に関する開発資料を漏出させる可能性のある人物は誰だ?思い当たる人間を言え」
アシミムが犯人じゃないなら、そいつらが容疑者だ。
すると。
「…可能性があるとすれば…『白亜の塔』による洗脳を免れている、一部の特権階級と…そこに仕える元奴隷達でしょうね」
…。
…お前の傍にいるルシードや、昔の華弦のような存在か。
貴族はともかく、その元奴隷達というのが怪しいな。
だが…。
ルリシヤからの情報によると、『白亜の塔』の情報をタレ込んだのは、元奴隷ではなく…。
「それも、『白亜の塔』に関する資料を保管している貴族は、シェルドニア王国でも限られていますわ。『白亜の塔』の真相を知っていても、その開発資料を手にすることが出来るのは、『白亜の塔』建設に関わっている、ごく一部の貴族だけですもの」
「…!」
…その情報は有益だ。
シェルドニア王国の、全ての貴族が容疑者という訳ではないのか。
『白亜の塔』の存在は知っていても、その「造り方」を知っている人物は、限られている。
ルティス帝国で言う、上流貴族みたいなもんか。
ルティス帝国にも貴族はいるが、彼らは下級、中流、上流の三階級に分かれている。
そして、シェルドニアで『白亜の塔』の開発資料を手にすることが出来るのは、僅かな上流貴族のみ…。
「…その貴族の中に、バールレンという名前はないか?」
「!」
アシミムは、驚いたように目を見開いた。
…それは、知っている顔だな。
アシミムは、静かにこう答えた。
「…いいえ。わたくしは、ルティス帝国に危害を加えるつもりなどありませんわ。ましてや支配など、とんでもないことですわ」
…そうか。
命拾いして良かったな。
だが、まだ尋問は終わっていない。
「なら、何故『白亜の塔』の開発資料がルティス帝国に流れてきてる?お前の差し金じゃないのか」
「全く身に覚えのないことですわ。何故『白亜の塔』に関する情報が…しかも開発資料が漏出したなど、にわかには信じ難い話ですもの」
「だが、実際に流れてきてるのは事実だ」
お前が、いくらしらばっくれようとも。
「知らぬ存ぜぬじゃ済まされないことくらい、分かってるよな?仮にも一国の国王なら」
私には身に覚えのないことだから、何も知りません、関係ありません、なんて。
通用すると思ったら、大きな間違いだ。
国の重要機密を、みすみす漏出させた時点で。
あんたにも、それ相応の責任はあるんだよ。
「えぇ、分かっていますわ。ですが…繰り返し申し上げますが、わたくしにはルティス帝国と事を構えるつもりは、毛頭ありませんわ」
「あんたの意志がどうであれ、起こっている事実が問題なんだ」
「そうですわね」
「あんたの差し金じゃないなら、他に『白亜の塔』に関する開発資料を漏出させる可能性のある人物は誰だ?思い当たる人間を言え」
アシミムが犯人じゃないなら、そいつらが容疑者だ。
すると。
「…可能性があるとすれば…『白亜の塔』による洗脳を免れている、一部の特権階級と…そこに仕える元奴隷達でしょうね」
…。
…お前の傍にいるルシードや、昔の華弦のような存在か。
貴族はともかく、その元奴隷達というのが怪しいな。
だが…。
ルリシヤからの情報によると、『白亜の塔』の情報をタレ込んだのは、元奴隷ではなく…。
「それも、『白亜の塔』に関する資料を保管している貴族は、シェルドニア王国でも限られていますわ。『白亜の塔』の真相を知っていても、その開発資料を手にすることが出来るのは、『白亜の塔』建設に関わっている、ごく一部の貴族だけですもの」
「…!」
…その情報は有益だ。
シェルドニア王国の、全ての貴族が容疑者という訳ではないのか。
『白亜の塔』の存在は知っていても、その「造り方」を知っている人物は、限られている。
ルティス帝国で言う、上流貴族みたいなもんか。
ルティス帝国にも貴族はいるが、彼らは下級、中流、上流の三階級に分かれている。
そして、シェルドニアで『白亜の塔』の開発資料を手にすることが出来るのは、僅かな上流貴族のみ…。
「…その貴族の中に、バールレンという名前はないか?」
「!」
アシミムは、驚いたように目を見開いた。
…それは、知っている顔だな。


